2023.06.06
親知らず

親知らずで起こる抜歯トラブル

親知らずが原因になる歯のトラブルはいろいろありますが、親知らずが正常に生えにくいことが理由です。

親知らずの生え方と、親知らずで起こるトラブル、親知らずを抜いたほうがよいケースについてまとめました。

親知らずの抜歯を考えている人は、ぜひ参考にしてください。

親知らずは正常に生えてこないことが多い

親知らずは上下左右の一番奥に生える歯で、正式名称は「第三大臼歯」です。また、「智歯(ちし)」とも呼ばれます。

穀物や木の実といった硬いものを食べていた時代から、米や食材を焼く・煮るなどして柔らかいものを食べるように変化しました。

そんな変化により、日本人のあごはだんだんと小さくなってきました。

その結果、最後に生えてくる親知らずのスペースが足りなくなり、親知らずは正常に生えてにくいと言われているのです。

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親知らずの生え方は3種類ある

親知らずの生え方は、大きく分けて3種類あります。

1.まっすぐに生える(正常)

あまり多くはありませんが、ほかの歯と同様に、まっすぐ完全に生える親知らずがあります。

まっすぐ生えているため、あまりトラブルは起きにくいと言われています。

2.少しだけ出ている・斜めに生える(位置異常)

生えるスペースが足りないために、斜めや横向きに生えた場合は、親知らずの一部分だけが歯茎から出た状態になります。

こういったタイプの親知らずは歯磨きがしにくく、虫歯になるリスクが高いでしょう。

3.まったく生えてこない(埋伏歯)

骨の中に横向きに埋まった状態や、生え方が不十分で歯茎から出てこない状態、そもそも親知らずが形成されていないといった理由で、親知らずが生えてこない場合があります。

口内に出ていないため、虫歯や歯周病を引き起こすリスクはないでしょう。

親知らずで起こる5つのトラブル

親知らずで起こるトラブル

前述のように、親知らずは正常に生えてきにくい歯なので、さまざまなトラブルが発生する可能性が高いです。

親知らずで起こる主なトラブルを見てみましょう。

1.虫歯や歯周病になりやすい

親知らずが斜めに生えてくると、手前の第二大臼歯にぶつかり、その隙間が磨きにくくなります。

そのため、その部分から虫歯になりやすく、第二大臼歯も虫歯になってしまう恐れがあります。

また、たとえ第二大臼歯にくっついていなくても、一番奥に位置する親知らずは磨きにくい歯なので、虫歯や歯周病のリスクはほかの歯より高いといえるでしょう。

2.歯並びや噛み合わせが悪くなる

親知らずに押されて手前の歯がずれてくることにより、歯並びが悪くなる原因となることがあります。

また、歯のずれから上下の歯の噛み合わせが悪くなり、肩こりや顎関節症を引き起こすことにもつながります。

さらに、親知らずが上下いずれかしか生えなかった場合は、かみ合う相手がないためにどんどん伸びてしまい、歯茎や頬の内側を傷つけてしまう可能性があるため、早めの対処が大切です。

3.智歯周囲炎(ちししゅういえん)になりやすい

きちんと歯磨きができていないと、親知らずの周囲の歯茎に炎症が起こす場合があります。

これを「智歯周囲炎」といい、歯茎が腫れたり、あご全体が痛くなったりします。

智歯周囲炎の疑いがある場合は、「早めに歯科医を受診しましょう。

4.悪化すると歯性感染症(顎骨骨膜炎・化膿性リンパ節炎・蜂窩織炎)になることもある

虫歯や歯周病、智歯周囲炎を放置すると、炎症がさらに広がる可能性があります。

あごの骨に炎症が及ぶと顎骨骨膜炎(がくこつこつずいえん)になり、あごから顔全体が腫れるほどの症状がみられます。

同時に、痛みもひどくなるのが特徴です。

また、細菌がリンパに侵入すれば化膿性リンパ節炎を引き起こし、リンパ節が腫れて痛みをともなったり、高熱が出たりします。

さらに深層組織にまで炎症が広がると、蜂窩織炎(ほかしきえん)となり、腫れや発熱、倦怠感のほか、ひどくなると呼吸困難に陥るケースがあります。

5.生えていない場合でも安心できない

親知らずが骨の中に埋まっている場合は、虫歯や歯周病の心配はありません。

しかし、この親知らずが骨の中に「嚢胞(のうほう)」と呼ばれる空洞を作ることがあります。

この嚢胞により、骨が圧迫されたり溶かされたりする場合があるため、注意が必要です。

嚢胞があるかどうかは、レントゲンで判断できます。

親知らずを抜いたほうがよい2つのケース

親知らずによるトラブルは前述のとおりですが、必ずしもこのようなトラブルが起きるとは限りません。

また、親知らずは斜めや横に生えていることが多いため、抜歯の際には歯茎を切開する必要があります。

そうなると、体に負担をかけたり完治に時間がかかるでしょう。

さらに、神経に近い部分での手術になるケースもあり、後遺症のリスクをともないます。

このようなことから、すべての親知らずを抜く必要はありません。

しかし、以下のような場合には、歯科医に相談のうえ、抜歯を検討することをおすすめします。

1.親知らずが原因の虫歯・歯周病がある場合

親知らずやその隣の歯が虫歯や歯周病になっている場合は、たとえ治療をしたとしても繰り返すことが多いため、抜いたほうがよいでしょう。

できれば、親知らずに虫歯や歯周病が見つかった時点で、隣の歯に虫歯が広がらないうちに、抜歯することをおすすめします。

2.歯並びや噛み合わせに影響がある場合

親知らずが生えてきたことで、歯並びがくずれたり、噛み合わせの悪さを感じるようになった場合は、放置せず抜いたほうがよいです。

そのままにしておくと、さらに歯並びが悪くなり、虫歯の誘発につながります。

また、顎関節症を引き起こしたりする恐れがあるので早めに抜歯を検討しましょう。

親知らずに違和感を覚えたら速やかに歯科医師に相談を

一番奥に位置する親知らずは、普段あまり意識されず、ケアも不十分になりがちです。

しかし、もっともリスクをはらんだ歯であり、放置すると重大な症状を引き起こしかねません。

親知らずやその周辺に違和感を覚えた場合は、速やかに歯科医師に相談しましょう。

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