インプラントの医療費控除

2020.08.17 インプラント

インプラントは人気のある治療方法で、検討している方も多いでしょう。

インプラントは機能性や審美性が高く、メンテナンスすれば、半永久的に人工歯を保持できる優れた治療方法です。
一方で、インプラントは保険適用外(自由診療)であり、治療費が比較的高いというデメリットがあります。

インプラントを費用面でお悩みの方は、「医療費控除」を利用する方法を知っておきましょう。
この記事では、インプラントを受ける方が利用したい医療費控除の仕組みや、申請時の注意点をわかりやすく解説いたします。

インプラントは医療費控除の対象!医療費控除の仕組みや申請方法を知ろう

インプラントも医療費控除の対象になる

インプラントは保険適用外の自由診療です。そのため、入れ歯やブリッジのようなほかの治療方法と比べて、治療費が高くなるケースがあります。
しかし、医療費控除の仕組みを利用すれば、コストを抑えることが可能です。

【医療費控除とは】医療費が一定額を超えると税金が安くなる

医療費控除とは、1年間の医療費が一定額を超える場合に、税金(所得税や住民税)の還付・軽減を受けられる制度です。

医療費控除を受けられる条件は、下記の2つです。

*1年間の医療費の支払いが10万円を超える
*所得の5%を超える場合(所得が200万円未満の場合のみ)

歯科インプラント治療も、医療費控除の対象であるため、上記の条件を満たせば治療費用の一部が戻ってきます。

医療費控除の対象となる「医療費」とは、インプラント自体にかかった治療費用だけではありません。インプラント治療に関連して薬局などで支払ったお金や、歯科医院への交通費(バス、電車、タクシーなど)も含まれます。

医療費控除の金額の計算方法をわかりやすく解説

医療費控除対象額は、次の計算式で簡単に求められます。

*医療費控除対象額=医療費の合計-保険金-10万円

所得の合計が200万円未満の場合は、10万円の代わりに所得の5%にあたる金額を引き算します。

また、医療費控除対象額の上限は200万円までです。医療費控除対象額を計算したら、次に所得税・住民税の還付金額を求めます。

【所得税】
還付金=医療費控除対象額×所得税率

【住民税】
還付金=医療費控除対象額×10%

所得税の還付金は所得税率によって代わるため、所得が多いほど還付金も増加します。一方、住民税の還付金額は一律10%で計算されるのが特徴です。

インプラントで医療費控除を申請するときの3つの注意点

インプラント治療後に医療費控除を申請する場合は、次の3点に注意しましょう。
とくに、医療費控除を受けるには「確定申告」が必要だという点を覚えておいてください。
控除の申請の猶予期間も事前に確認しておきましょう。

1. 確定申告を行う

医療費控除を受けるには、自ら確定申告を行う必要があります。
毎年の年末調整では、医療費控除が行われない点に注意が必要です。
会社に勤めている方でも、毎年2月16日から3月15日までの間に所轄の税務署へ行き、医療費控除の金額を記載した確定申告書と、医療費の合計額がわかる証憑書類(医療機関や薬局の領収書)の2点を提出する必要があります。

2017年に制度が変わり、保険適用の治療の場合は証憑書類の保管が必要なくなりました。
しかし、インプラントは自由診療です。そのため、必ず証憑書類を保管しておきましょう。

2. 申請を忘れても5年間の猶予期間がある

インプラントを受けた後に医療費控除の申請を忘れていても、期限内なら問題ありません。
医療費控除の猶予期間は5年間です。これは確定申告の仕組み上、過去5年分まで税金還付を受けられることと関連しています。医療費控除の存在を知らなかった方は、今からでも医療費控除を申請してみましょう。

3. デンタルローンやクレジット払いでも医療費控除は利用可能

インプラントの治療費用の支払いにデンタルローンやクレジット払いを利用している方でも、医療費控除は利用できます。
ただし、医療費控除の対象となるのは、借り入れた金額の「元金(金利や手数料をのぞいた金額)」のみである点に注意が必要です。
もし、医療機関の領収書が手元にない場合は、ローンの契約書や利用明細書を領収書の代わりとして申告することが可能です。

医療費控除を利用してインプラントの費用負担を軽くしよう

インプラントの医療費控除の仕組みや注意点を解説いたしました。
入れ歯やブリッジと違い、インプラントは保険適用外(自由診療)であるため、治療費用が高額になりがちです。
しかし、医療費が一定額を超えると所得税や住民税が軽減される「医療費控除」という制度を利用すれば、トータルの支払い額を抑えられます。

医療費控除を申請するには、会社の年末調整ではなく、ご自身で確定申告を行う必要があります。また、インプラント治療後に申請を忘れていても、最大5年間の猶予期間があるため、慌てずに申請しましょう。

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[ この記事の監修医師 ]

名古屋歯科院長/歯科医師

平井 健人

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