インプラントのアバットメントとは? 5つの役割と4つの種類を解説

更新日:2024.11.20 インプラント

アバットメントとは、人工歯とインプラント体をつなぐための装置です。アバットメントによって適切な噛み合わせを実現するため、インプラント治療にはアバットメントが欠かせません。

 

本記事では、アバットメントの役割と用いられる素材の種類、装着後のトラブルについて解説します。

アバットメントとは

アバットメントは、人工歯とインプラント体をつなぐための装置です。

 

一般的には、1回目の手術でインプラント体を埋入し、2回目の手術でアバットメントを取り付けます。取り付けたアバットメントの上に人工歯を被せることで完成です。

 

アバットメントには、上部に人工歯を被せてネジで固定するスクリュー型と、人工歯と一体化したセメント型の2種類があります。

 

アバットメントの5つの役割

インプラントのアバットメントとは?

アバットメントには、主に以下の5つの役割があります。

 

  • 人工歯とインプラント体をつなぎ合わせる
  • 噛み合わせを調整する
  • インプラント体を保護する
  • 人工歯の傾きを調整する
  • インプラント体を目立ちにくくする

 

人工歯とインプラント体をつなぎ合わせる

アバットメントは、人工歯とインプラント体をつなぎ合わせるために必要な装置です。人工歯とインプラント体の間をアバットメントが中継することで、双方の距離を調整できるようになります。

 

なおスクリュー型のアバットメントは、ドライバーを使って取り外しが可能です。そのため人工歯が破損した場合でも簡単に交換できます。

 

噛み合わせを調整する

噛み合わせを調整するのもアバットメントの役割の一つです。

 

人によって噛み合わせは異なっており、インプラント治療においても、適切な噛み合わせを実現することが重要です。アバットメントで人工歯の高さを変えることで、一人ひとりに合った噛み合わせに調整できます。特にスクリュー型のアバットメントは、細かな噛み合わせの調整が可能です。

 

インプラント体を保護する

アバットメントには、インプラント体を保護する役割もあります。

 

人工歯の下にアバットメントがあることで、強い力がかかってもアバットメントがクッションになり、インプラント体の破損を防げる可能性があります。

 

ただしアバットメントのクッション効果は完全ではないため、強い力をかけないよう注意しましょう。

 

人工歯の傾きを調整する

人工歯の傾きを調整するのも、アバットメントが持つ役割の一つです。

 

インプラント体は顎の骨に埋入しますが、骨の状態によっては真っすぐに埋め込めません。その状態で人工歯を被せると、傾いた状態になります。

 

しかしアバットメントの傾きを調整することで、人工歯の傾きの補正が可能です。インプラント体を真っすぐ埋入できない場合でも、適切な角度に仕上げられます。

 

インプラント体を目立ちにくくする

アバットメントには、インプラント体を目立ちにくくする役割もあります。

 

インプラント体は金属でできており、本体は銀色です。そのため、トラブルが起きた際にインプラント体が露出すると、審美性が損なわれてしまいます。

 

しかし、アバットメントはインプラント体を隠すように取り付けるので、インプラント体を目立ちにくくすることが可能です。

 

アバットメントの4つの素材

アバットメントの素材は、主に以下の4種類です。

 

  • 純チタン
  • チタン合金
  • ジルコニア
  • 金合金

 

それぞれの素材の特徴を解説します。

 

純チタン

純チタンは、約99%がチタンという素材です。生体親和性が高くなじみやすい一方で、チタン合金と比べて強度に劣る面があり、使われることの少ない素材です。

 

インプラント体が純チタン性の場合は、ひずみを生じさせないために純チタンのアバットメントを選択します。

 

チタン合金

チタン合金は、チタンやアルミニウムから構成されており、骨と結合しやすい点が特徴です。歯茎に密着しやすく、しっかり固定できます。

 

ただし、純チタンと比べて費用が高く、歯茎が下がった場合に金属部分が見えて審美性に欠けるのがデメリットです。

 

ジルコニア

ジルコニアは酸化ジルコニウムで作られており、天然の歯に近い白さが特徴です。金属に匹敵する硬さを備えているため、耐久性にも優れています。

 

また天然の歯と見た目が近く、歯茎が下がってしまってもチタンのように目立つ心配がありません。

 

金合金

金合金には金が含まれており、生体親和性に優れているのが特徴です。また、金合金には柔軟に伸ばせる性質もあり、インプラント体と適合しやすいと言われています。

 

しかし、チタンと同様にやや目立ちやすい面があり、費用も高くなりやすい点がデメリットです。

 

アバットメントの装着後に起こる2つのトラブル

アバットメントを取り付けた後には、以下のトラブルが起こる可能性があります。

 

  • 噛み合わせに不具合が生じる
  • 痛みを感じる

 

2つのトラブルについて、放置するリスクとともに解説します。

 

噛み合わせに不具合が生じる

アバットメントが適切に取り付けられていないと、噛み合わせに不具合が生じる可能性があります。

 

不具合をそのまま放置していると、咀嚼に支障が出るため早急な治療が必要です。ほとんどのケースでは、アバットメントや人工歯の調整で噛み合わせを改善できます。

 

痛みを感じる

アバットメントを取り付けた後に痛みを感じる場合もあります。痛みの原因はアバットメントが緩み、顎の骨に負担がかかっていることです。

 

顎の骨に負担がかかる状態が続くと、噛み合わせにも悪影響を及ぼします。また人工歯やインプラント体が破損するリスクもあるでしょう。痛みを感じる場合は、すぐに医療機関を受診することが大切です。

アバットメントはインプラントに欠かせない連結装置

アバットメントは、人工歯とインプラント体をつなぎ合わせるための装置です。アバットメントがなければ、適切な噛み合わせを実現できません。

 

またアバットメントの主な素材は4種類であり、それぞれメリット・デメリットが異なります。審美性や費用感などを総合的に考慮し、どのアバットメントを選ぶべきかを歯科医師に相談しましょう。

公開日:2024.10.15
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